睡眠中にレンズを装用して日中は裸眼で生活可能にする

オルソケラトロジーは、夜の間だけつける特別なハードコンタクトレンズを使って視力を矯正する方法です。

就寝中にレンズを装用することで、朝にはレンズを外しても見やすい状態が続き、日中は裸眼で過ごせるようになります。

学校や仕事、スポーツなどでコンタクトや眼鏡のわずらわしさを感じている人にとって、便利な選択肢の一つです。

また、レンズをつけるのは寝ている間だけなので、
日中に感じやすい「乾燥感」や「ゴロつき」などの不快感も気になりにくくなります。

視力が安定している間は裸眼でも見やすいため、ライフスタイルに合わせて取り入れやすい矯正法といえます。

角膜の形状を変えることで屈折率を変化させる仕組み

オルソケラトロジーは、夜寝ている間に専用のレンズを装用して、角膜のカーブを一時的に変化させる仕組みです。

私たちの目は、角膜で光を屈折させてピントを合わせていますが、近視の人はこの屈折が強すぎて、
網膜より手前にピントが合ってしまいます。

専用レンズを装用して眠ることで、角膜の表面をわずかに平らに整え、光の曲がり方（屈折率）を調整することにより、
起きたときには裸眼でも網膜上にピントが合いやすくなり、見えやすくなります。

ただし、効果は永久的なものではありません。レンズの装用をやめると数日かけて元の状態に戻っていくため、
見え方を維持するには、定期的にレンズを使い続ける必要があります。

軽度近視の場合：早ければ装用後数時間で効果を実感

軽度（-1.00D～-3.00D程度）の近視の場合、
オルソケラトロジーを始めてから比較的短期間で視力の改善を感じやすいです。

装用後、数時間で効果を実感できる場合もあります。
もちろん、個人差がありますが、最初の数日間で視力が明らかに良くなったことに気づく方が多いです。

ただし、完全な視力回復には数日間の装用が必要なこともあります。
視力が安定するまでの時間は、目の状態やレンズの適応具合にも影響されます。

中等度近視の場合：数日～1週間

中等度近視（-3.00D～-6.00D程度）の場合、
効果が実感できるまでに数日から1週間程度かかる場合があります。

最初の数日間は視力の変化を感じにくいこともありますが、日を追うごとに徐々に改善が見られるケースが多いです。

数回の装用で視力の向上を実感する場合もありますが、安定した視力を得るには、継続的な使用が必要です。

装用している間は、視力が維持されますが、レンズの使用をやめると効果が元に戻るため、毎晩使用することが大切です。

日中裸眼で過ごせる

オルソケラトロジーの大きなメリットの一つは、日中を裸眼で過ごせることです。

通常、視力矯正には眼鏡やコンタクトレンズが必要ですが、
オルソケラトロジーでは夜間に特別なレンズを装用することで、日中は裸眼で生活できます。

裸眼で過ごせることにより、スポーツや外出時に眼鏡やコンタクトの煩わしさを感じることなく、
自由に活動できるのが大きな魅力です。

また、コンタクトレンズによる乾燥や不快感も避けられるため、快適に過ごせます。

日中は裸眼で過ごせるため、視力矯正が必要な人にとって、オルソケラトロジーは非常に便利な選択肢となります。

外科的手術不要でリスクが低い

オルソケラトロジーのもう一つの大きなメリットは、外科的な手術が不要であることです。

視力矯正において、レーシックなどの手術を考える方も多いかもしれませんが、
オルソケラトロジーは夜間に専用のレンズを装用するだけで視力を改善できます。

手術が不要のため手術に伴うリスクを避けられ、術後のケアや後遺症の心配も少なく、続けやすい治療法です。

子どもから高齢者まで利用可能

オルソケラトロジーは、6歳〜65歳程度の幅広い年齢層に対応した視力矯正法です。

視力が発達途上にある子どもにとっては、眼鏡やコンタクトレンズを使わずに視力を矯正できる有効な方法です。

高齢の方も利用可能で、手術を避けつつ視力改善が図れるため、安心して取り入れられます。

年齢に関係なく、手軽に利用できるオルソケラトロジーは、多くの人々に選ばれる視力矯正法となっています。

近視進行抑制効果

オルソケラトロジーは、近視の進行を抑える可能性がある視力矯正法です。

特に、成長期の子どもにおいては、目の形状がまだ変化しやすいため、
オルソケラトロジーを使うことで近視が進行しにくくなるとされています。

レンズが角膜の形を整えることによって、光の屈折を改善し、近視が進行するのを防ぐ作用があるためです。

また、大人においても視力が安定している間は、近視の進行を遅らせる効果が期待できます。

オルソケラトロジーは、単に視力を改善するだけでなく、近視の進行をコントロールする手段としても注目されています。

レンズを毎晩装用しないと効果が持続しない

オルソケラトロジーのデメリットの一つは、効果を維持するために毎晩レンズを装用し続ける必要がある点です。

オルソケラトロジーでは、夜間に専用のレンズを装用して角膜の形状を一時的に整えることで、
日中は裸眼で過ごせるようになります。

しかし、この効果は永久的ではなく、レンズを装用しないと徐々に元の状態に戻ってしまうため、
視力を安定させたい場合は、毎晩の装用が必要です。

装用を怠ると、視力が低下したり、再び眼鏡やコンタクトが必要になるため、継続的なケアが求められます。

強度近視や乱視には効果が限定的

オルソケラトロジーは、軽度から中等度の近視に対して効果的な視力矯正法ですが、強度近視や乱視には効果が限定的です。

強度近視の場合、視力を大きく改善するには限界があり、完全な裸眼視力を期待するのは難しいでしょう。

また、乱視が強い場合にも、角膜の形状を整えるだけでは完全に補正しきれないことが多いです。

オルソケラトロジーのレンズは角膜を一時的に整える役割を果たしますが、乱視や強度近視に対応するためには、
レーシックや低濃度アトロピン点眼などの別の矯正法が必要になります。

定期的な医師によるチェックと毎日のレンズケアが必須

オルソケラトロジーを使う上でのデメリットの一つは、定期的な医師のチェックと毎日のレンズケアが必要なことです。

レンズは目の中で長時間使用するため、清潔に保つことが大切です。
汚れや細菌がレンズに付着すると、目の健康に悪影響を及ぼすことがあります。

また、レンズを使用すると、目の状態に変化が生じることもあるため、定期的に医師による検査を受けましょう。

定期的な検査が必要になるため、忙しい方やケアが面倒に感じる人には少し負担に感じるかもしれません。

オルソケラトロジーのデメリットの一つとして、費用が挙げられます。
通常の視力矯正法である眼鏡やコンタクトレンズと比較すると、オルソケラトロジーの費用はやや高めです。

レンズの購入費用や装用指導、定期的な検診が必要なため、初期費用は15万円～20万円程度かかることが一般的です。

さらに、毎年の定期検診やレンズの交換費用も発生します。

特に、長期的に使用することを考えると、総合的なコストがかさむことがあるため、予算に応じて検討することが大切です。

医療法人慈眼会 武田眼科では、患者さんが気軽にオルソケラトロジーを始められるよう、定額料金システムを設けています。

• 初期費用（最初の3か月間）：片目33,000円（税込）／両目66,000円（税込）
• 月額費用（4か月目以降）：片目5,500円（税込）／両目11,000円（税込）
• レンズは1年ごとに無料交換（破損・度数変更時は別途費用の場合あり）
• 治療中に必要となる検査・診察は追加料金なし

一般的なオルソケラトロジーの費用と比べて、初期費用を大幅に抑えたプランとなっております。
費用面で治療をためらっていた方にも、無理なくスタートしていただける内容です。

オルソケラトロジーの治療は、いくつかのステップを踏んで進められます。

まず、治療を始める前に眼科での検査が必要です。
検査では、視力や目の健康状態をチェックし、オルソケラトロジーに適しているかどうかを判断します。

次に、専用のレンズを処方してもらい、実際に使用することになります。

治療の流れは以下の通りです。

• 初診・検査
• レンズの処方と装用指導
• レンズ装用
• 定期的なフォローアップ

オルソケラトロジーは、治療を受けるだけでなく、定期的な通院とケアが必要です。
また、レンズが合わないと視力に影響が出ることもあるため、医師との連携が大切です。

オルソケラトロジーは、視力矯正に対して特定のニーズを持つ方に向いています。
特に、眼鏡やコンタクトレンズが煩わしいと感じる方におすすめです。

日常的に眼鏡やコンタクトを使うことなく、視力を矯正できるため、自由なライフスタイルを求める方にはぴったりです。

オルソケラトロジーが向いている人は、以下のような条件をもつ方です。

• 眼鏡やコンタクトレンズが煩わしい人
• 裸眼でスポーツやアクティビティを楽しみたい人
• 外科的手術に抵抗がある人
• 子どもの近視進行を抑制したい親御さん

手術を避けたい方や、アクティブに過ごしたい方にとって、オルソケラトロジーは非常に便利な方法です。

また、成長期にある子どもの近視進行を抑える目的で利用されるケースも多く、
視力の改善と進行防止が同時に期待できます。

Q1：効果はどれくらい持続しますか？

オルソケラトロジーの効果は、基本的にレンズを毎晩装用することで持続します。
レンズをつけない日が続くと、視力は元の状態に戻ってしまうため、毎晩の装用が必要です。

効果がどれくらい持続するかは個人差がありますが、通常はレンズを装用した翌日は視力が安定しています。

Q2：レンズ装用時に痛みはありますか？

通常、オルソケラトロジーのレンズは装用時に痛みを感じることはありませんが、
初めて装用する際や目に慣れる過程で軽い違和感を感じることがあります。

慣れてくると、ほとんどの場合、痛みは感じなくなります。

Q3：強度近視でも利用可能ですか？

オルソケラトロジーは強度近視の方にも利用可能ですが、効果には限度があります。

一般的に軽度から中度の近視には良い効果を発揮しますが、非常に強い近視の場合は、完全な矯正は難しいことがあります。

そのため、利用前に専門医と相談し、自分の近視の程度に合わせた方法を選ぶことが大切です。

オルソケラトロジーとは、就寝中に専用のハードレンズを装用し、
角膜の形状を一時的に変えることで視力を矯正する方法です。

日中は裸眼で生活でき、外科的手術を伴わないためリスクが低く、近視進行の抑制にも期待できます。
効果は一時的で、継続装用が必要です。

医療法人慈眼会 武田眼科では、専門医による丁寧な検査とフォロー体制を整え、オルソケラトロジー治療を行っています。

眼鏡・コンタクトレンズが煩わしいと感じる方や、お子様の近親の進行を抑制したい方は、
ぜひ一度医療法人慈眼会 武田眼科にご相談ください。